VPN逼迫 在宅勤務の壁専用機器、確保しにくく
多くの企業がテレワークを一気に拡大するなかで、ボトルネックが浮上している。通信を暗号化して情報漏洩を防ぐ「VPN(仮想私設網)」の逼迫だ。
需要の急増で専用機器が確保しにくく、緊急事態宣言後は設置技術者も外出自粛を求められている。
システム構築を担う企業からは「新規受注は受けられない」との悲鳴が上がり、導入までに数カ月を要するケースも出てきている。
引用:「VPN」逼迫 在宅勤務の壁専用機器、確保しにくく 技術者不足も追い打ち
─ YODOQの見方───────────────────────────
テレワークを導入するにあたって、多くの会社が自宅ネットワークからインターネット経由で会社のネットワークにアクセスするため、VPN環境の構築に殺到しているようです。
弊社でもお手伝いをさせていただくことがありますが、VPNネットワークを構築するには、ある程度の専門知識と技術がなければ対応は難しいです。
そのため技術者確保がボトルネックになる、今回のようなケースも致し方ないかと考えられます。
では、世界を代表するインターネット企業、Googleではどのようなテレワークを行っているのでしょうか?
参考:米グーグルはテレワークでVPNを使わない、なぜなら「あれ」が危険だから
この記事で紹介されているのは「VPNだから安全」という考え方の、はるか上を行くセキュリティの取り組みです。
一般的なネットワークセキュリティはまず「社内ネットワークは安全」「インターネットは危険」なので「安全な仕組みで作ったVPN」を用意して両者を接続します。
Googleの仕組みでは、そもそも「どのネットワーク」も安全ではないという前提で、安全性を担保する方法を考えています。
この「ゼロトラスト」の仕組みはロジカルシンキングの基本である「ゼロベース思考」で思い込みを排除した好例と言えそうです。
Googleはこの仕組みを構築するのに8年も費やしており、冒頭の記事にあるような「急いでテレワークを導入したい」という企業には全く参考にならないようです。
本当に優れた仕組みには時間とコストの投資が必要なものですね。