シャープのマスク、販売初日にアクセス殺到でつながりにくい状態に

4月21日からシャープは自社のECサイト「SHARP COCORO LIFE」で個人向け不織布マスクを販売開始。マスク購入には事前の無料会員登録が必要なため、販売開始を発表した20日午後よりつながりにくい状態が続いている。
価格は1箱50枚入りで2980円(税別、送料別)で、一度に購入できる個数は1人1箱、購入日から3日間は再購入できないといった制限を設けている。1日3000箱(15万枚)を出荷する予定。
新型コロナウィルス感染症の影響が広がる中、シャープは政府の要請を受けて、3月末にマスク生産を開始。今後は順次生産設備を増やし、現在の3倍以上となる1日50万枚、1万箱を出荷できる体制を目指している。

引用:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2004/21/news068.html

─ YODOQの見方───────────────────────────

深刻なマスク不足に対し、シャープをはじめアイリスオーヤマやトヨタ自動車など、様々な業種の企業がマスク生産に乗り出している。

他に不足している物資についてはどうなっているのか。防護服と消毒液、人工呼吸器についてそれぞれ調べてみた。

■ 防護服
・ファッションブランドのゼニアグループが4月14日、新型コロナウイルスの感染拡大防止の支援として、医療スタッフ用防護服の製造を開始。
・ファッションブランドのヒューゴ・ボスが防護服の生産および寄付を開始。
・大手化学企業の東レが防護服の生産を検討、国内外での生産、供給体制を早期に確立し、国内医療関係への提供をめざす。
・アウトドア用品大手のモンベルがオリジナルの高品質な防護服を製作し、医療機関への無償提供を始めた。

■ 消毒液
・宝酒造が消毒液の原料となる工業用アルコールの増産を開始。厚生労働省から要請を受け、需要が逼迫した都道府県などに優先供給するとのこと。
・化粧品大手の資生堂が、手肌用の消毒液をフランスやアメリカで生産することを決定。
・サントリーがアメリカにあるウイスキーの生産拠点で消毒液を製造。

■ 人工呼吸器
・フェラーリ・ジャパンは4月17日、新型コロナウイルス患者の治療にあたる医療従事者を支援する取り組みのひとつとして、マラネッロの工場で人工呼吸器バルブと防護マスク用の付属部品の製造を開始したと発表。
・ソニーは、普段デジタルカメラなどを生産している愛知県の工場などを活用し、不足が懸念されている人工呼吸器の部品の生産や組み立てを行う検討を進めている。
・米自動車大手フォード・モーターは3月30日、新型コロナウイルスの患者のための人工呼吸器を100日以内に最大5万台生産すると明らかにした。その後は毎月3万台の生産を計画しているとのこと。

このように不足している物資に対して、多くの企業が業種を問わずに生産・支援を行っている。もちろんビジネスチャンスとして参画した企業もあるだろうが、生産した物資を無償提供する企業も多く、純粋な善意で行っている場合が多い。
新型コロナウィルスという世界的災害に対して、各企業がどのようなCSR活動を行っていくのか今後も注視していきたい。そして、これらの活動により少しでも事態が好転することを心から願っている。