居酒屋で酒のテークアウトOKに

居酒屋などでは料理はテークアウトできても、酒類はテークアウトできず、居酒屋の通常メニューを楽しむことができない。ほとんどの飲食店は酒類販売の免許を持たないためだ。しかし、新型コロナウイルスによる影響で大きな打撃を受ける飲食店を支援する対策として、国税庁が4月9日、料理店などに「期限付酒類小売業免許」を付与することを発表。在庫商品などをテークアウト販売できるようにした。「料理店等期限付酒類小売業免許」は、免許を付与されてから6カ月間有効で、6月30日まで申請を受け付ける。5月29日時点で申請件数が全国で2万2449件。付与件数は2万1943件であり、申請が速やかに処理されている様子がうかがえる。雇用調整助成金の申請方法が複雑で、申請自体のハードルが高いことなどに比べると、「失礼ながら役所仕事とは思えない」と取得者にはすこぶる評判が良いようだ。

引用:居酒屋で酒のテークアウトOKに 家飲みにレアな一品

─ YODOQの見方───────────────────────────

期限付酒類小売業免許について、従来免許との違いを調べてみました。
従来も、お祭りやイベントなどでの未開封の酒類販売には期限付酒類小売業免許が必要でした。これはすでに酒類販売業免許または酒類製造免許を取得していることが条件です。酒類販売業免許の取得には以下、国税庁HPに記載のある4つの要件を満たしている必要があります。また、通常免許は申請から審査、交付までの標準処理期間が2か月ほどと提示されています。

参考:国税庁 料飲店等期限付酒類小売業免許に関するQ&A

今回の期限付酒類小売業免許(料飲店等期限付酒類小売業免許)は申請時には酒類販売業免許申請書と住民票写しのみを提出すれば免許が交付されます。交付後に追加の申請書、各種誓約書、証明書(土地、建物、設備等契約書・納税証明書)などを提出すればよく、飲食店への救済措置のための施策ということが感じられます。また、販売できる酒類の仕入れ先についても明記されており、既存の仕入れ先からの商品のみ販売可とするなど、サプライチェーン全体を通しての施策でもあります。

参考:国税庁 酒類販売免許関係Q&A
もし、馴染みのお店に最近行くことができていなどであれば、お酒のテイクアウトをやっていないか確認して、普段は一緒に行かない家族と店の料理とお酒を自宅で楽しみ、コロナの影響がなくなってもお店が存続できる手助けをしてみては如何でしょうか。