行政手続きのハンコ、99%廃止へ 閣議請議(かくぎせいぎ)の押印も
河野太郎規制改革担当大臣は10月16日の記者会見で、民間からの申請などの行政手続きで求める押印のうち99%を廃止できる見込みだと発表した。
押印が必要な約1万5千種類の手続きで、各府省が押印を存続する方針を示したのは1%未満の111種類だったという。
内閣府は9月、行政手続きで求める押印の原則廃止を全府省に要請した。
河野氏は各府省から存続したいと回答があった111種類について「相当部分は印鑑登録されたものや銀行の届け出印などだ。そういうものは今回は残る」と説明した。
閣僚が首相に閣議を求める「閣議請議」の書面でも押印を廃止したと明らかにした。「閣議請議をする大臣が多い時はハンコを押してもらうスタンプラリーをやらなければいけない」と理由を述べた。閣議請議自体も「オンライン化されていい」と語った。
─ YODOQの見方───────────────────────────
これはコロナがもたらした良い影響のひとつだと思います。
これを機に、役所関係での認印のたぐい、古くから企業慣習として残る稟議書への押印など、無駄と思わる押印の慣習は廃れていくのではないでしょうか。
日本の押印文化は古く、中国の後漢の時代に伝わったとされています。実質的に押印が公に認められたのは、明治時代の印鑑登録制度の導入によります。これ以降、押印が正式であるとていう文化は変わらず引き継がれてきたというわけです。
世界的にはサインが主流で、日本と台湾だけが今でも日常的に判子を使っているようです。
先の動きを受け、企業内での承認の流れはおそらく電子化されたワークフローに変わっていくだろうと思われます。
例えば、GMOの電子印鑑Agreeというシステムでは、第三者機関が本人確認を行う「電子認証」を用いることにより精度の高い承認を行うことができ、同じサービスを使っていれば、社内だけでなく社外との契約も電子認証によって行うことができるようです。
役所や企業内、あるいは企業間においては、こうした仕組みを使って承認がされていく方向に変わっていくことでしょう。また個人の認証には、やはりグローバルで通用するという意味で、当面はクレジットカードが主流であり続けるのではないでしょうか。
いずれにせよ、コロナ禍において、今までの当然のようになされてきた、無駄な習慣は淘汰されていくのではないかと思います。
引用: GMOの電子印鑑Agree