アジャイル開発学べるボードゲームの登場

大日本印刷(DNP)は5月20日、アジャイル開発の一種である「スクラム開発」を体験し学ぶことができるボードゲームを開発したと発表。アジャイル開発は、短期間に開発とリリースを繰り返して最終的な成果物を作る手法。プレイヤーは1ターンごとに、設定した計画の実行、成果物の確認、振り返りを行い、達成した案件の難易度に応じて対価を取得でき、最速で目標を達成したプレイヤーが勝利となる。ゲーム中は「開発者の体調不良」「体制構築の困難」など開発を阻害するイベントがランダムで発生する。DNPは今後の展開として、アジャイル開発の教材やコンサルティングサービスへの導入を目指すとし、オンライン版や簡易版の開発も進めるとのこと。

引用:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2205/20/news106.html

─ YODOQの見方───────────────────────────

DNPでは、ソフトウェア開発においてアジャイル開発の手法を取り入れており、2020年5月からはシステム開発に関わる社員にスクラム開発の教育を行い、2022年4月までに200人を超えるScrum Alliance認定資格者を育成しているとのこと。今回のボードゲームはその経験を活かし、エンジニア以外にも教育の幅を広げ、実務につなげることを目的として開発され、実際に今月から社内教育での活用を開始した。

プログラム教育の必修化の影響で、ゲームを通してプログラミングを学ぶのは最近のトレンドとなっているが、ソフトウェア開発の手法など実務的な知識をゲームを通じて学ぶというのは新鮮に感じた。

システムデザインの人材育成やツール提供を手がける株式会社レヴィでは、新入社員や若手エンジニアを主な対象にしたソフトウェア開発入門プログラムの提供を2020年から開始しているが、同社が独自開発した製品開発を擬似体験するボードゲーム教材を活用することで、実務経験の少ない若手でもシステムデザインの全体像や重要性を効果的に理解できると、ゲームによる擬似体験を出発点とした教育手法に大きな効果が認められている。
参考:https://ascii.jp/elem/000/004/027/4027621/

このようにゲームデザイン要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用する取り組みを「ゲーミフィケーション」という。
ある記事では。ゲーミフィケーションを教育や学びに取り入れることで「苦手分野を可視化できたり、達成感を得られたりするため教育や学びに対するモチベーションを高めることが可能。またマンネリ化を防止できるので、学習を効果的に進められる」とあった。
参考:https://umujapan.co.jp/column/gamification200720/

弊社の新人研修でもゲーム要素を取り入れて、楽しく学べる環境を整えるのも良いかもしれない。