アサヒ飲料がソフトバンクと共同で自動運転配送サービスの事業化に向けた検証を開始 「動く自動販売機」を目指す 社員からは高評価

アサヒ飲料株式会社は、ソフトバンク株式会社と共同で、清涼飲料水の自動運転配送サービスの事業化に向けた検証を開始することを発表した。
9月17日、18日に都内で開催されるイベント「ちょっと先のおもしろい未来2023」(ちょもろー)で、一般の来場者 約200名を対象に、LINEを活用した専用ページで注文した『三ツ矢サイダー』や『アサヒ 颯』といった同社商品が、ソフトバンクが開発した自律走行ロボット「Cuboid」を使って発注者の手元に自動運転で配送可能かを検証する予定。
検証の結果を踏まえて、オフィス内で忙しく働く人や、大型イベントの来場者、飲食料品の購入が難しい地域住民に対して、自律走行型配送ロボットを「動く自動販売機」として活用し、顧客のもとへ商品を届けるサービスの事業化を目指す。
将来的には、「動く自動販売機」への補充から配送までを人手を介さずに行うことで、人手不足の解消に貢献することも目指していく。
この事業の検証にあたり、2022年11月から12月にかけて同社の本社ビル内で自動運転配送のテスト検証を実施。社員約60名を対象に、自身の机でパソコンや携帯電話で商品を注文し、注文した商品が発注した社員の元に届くかを検証し、利用者の約8割から高い満足度を得た。

引用:https://news.livedoor.com/article/detail/24994708/

─ YODOQの見方───────────────────────────

【自動配送ロボット】

物流拠点や小売店舗などの様々な荷物や商品を配送するロボット。
EC市場の拡大などにより宅配需要が急増する中、物流分野における人手不足や買い物弱者対策などの課題解決のため、早期の社会実装が期待されている。

直近の流れとしては、2019年に官民協議会を立ち上げ国内での実装に向けた検討が開始され、改正道路交通法の施行により2023年4月から届出制のもと公道走行が可能になった。改正同と交通法のポイントとしては下記4点が挙げられている。

1.最高速度6km/hで歩道等を通行
2.大きさは電動車椅子程度
3.通行方法は歩行者に相当する
4.遠隔操作により走行

また、ガイドラインも策定されており、これに基づき安全に運行・サービス提供が行われると期待されている。

自動配送ロボットは最終拠点からエンドユーザーへのラストワンマイル配送の課題である労働力不足・再配達に伴う人件費の増加や労働時間の増加・生活必需品の調達ニーズの増加を解決する役割を担っている。社会に浸透させるためには、制度整備・技術開発など提供側の課題もあるが、市民の受容も必要になってくる。
まだ見かけることはほとんど無い自動配送ロボットだが、公道走行が可能になったことから自分が歩いている横で走行している日常が訪れる日もそう遠くはないと思われるので、各人が市民側の立場から、社会に溶け込んでくるロボットとの共存を受容できるだけの知識を得ていく必要が高まってくると考えられる。

参考:
・経済産業省:自動配送ロボットの社会実装に向けて 令和5年9月分
・経済産業省:自動配送ロボットの社会実装に向けて 令和5年3月分
・METI Journal “ロボット配送”もうすぐあなたの街でも?