愛知県大府市が「歴史民俗資料館デジタルミュージアム」 1月27日にオ ープン、“リアル”資料館で記念イベントも
愛知県大府市は、インターネット上の仮想空間「メタバース」に「大府市歴史民俗資料館デジタルミュージアム」を、1月27日午前10時にオープンする。大府市は、“バイオリンの里”を目指しており、デジタルミュージアムは、戦前市内にあったバイオリン工房などを再現するとともに、バイオリン関連資料などをアーカイブ化した。事前登録は必要なく、無料で利用できる。デジタルミュージアムはアバターで入館し、バイオリンの製作工程を見学したり、イベント広場でコンサート鑑賞をしたりできる「バイオリンの里おおぶメタバース」や、同市桃山町にある歴史民俗資料館の内部を360度カメラで撮影したコンテンツなどがあり、大府の歴史をリアルとは異なる方法で楽しむことができる、としている。
桃山町の大府市歴史民俗資料館で1月27日午後4~7時、オープン記念イベントを行う。メタバース体験コーナーを開設するほか、ロビーの天井にデジタルアート作品をプロジェクターで投影するCG花火大会を開催する。デジタルアート作品は、プレ事業のワークショップで制作する。その他、バイオリン体験やミニコンサート、ちびっこ縁日も行う。
引用:愛知県大府市が「歴史民俗資料館デジタルミュージアム」 1月27日にオープン、“リアル”資料館で記念イベントも
─ YODOQの見方───────────────────────────
・デジタルミュージアムについて
絵画や彫刻などの芸術品や、歴史、民俗などのさまざまな資料をデジタルデータに変換して保存し、電子ネットワーク上で閲覧できる美術館や博物館のこと。
・実現できること
→ 来場者の志向に基づいた情報や体験を提示
→ 非公開だった物品・現存しない美術工芸品を3D化して公開、現存するものでも実物を目視する際は観察しづらい背面などの観察
→ 複数言語への対応、日本の芸術品や伝統を世界に発信
→ 身体的など様々な理由で現地に行けない人にも、デジタルデータを通して公開可能
参考:Tanseisha 企業ミュージアム特設サイト:デジタルミュージアムとは?最新技術をご紹介
・文化庁のInnovate MUSEUM事業 について
2023年4月に、約70年ぶりに大きく改正された博物館法が施行された。
この事業は、
博物館資料のデジタル・アーカイブ化とその公開・発信や、博物館における業務のDX化に効果的に取り組むものであって、博物館の機能強化、資料の公共化やグローバルな発信、国民の創造的活動への活用に資するもの
とのこと。
そして、
これからの博物館に新たに求められる社会や地域における様々な課題(地域のまちづくりや産業活性化、社会包摂、人口減少・過疎化・高齢化、地球温暖化やSDGsなど)に対して,先進的な取組による解決を図るほか、博物館又は多様な機関等との組織連携・ネットワークの形成を通じた資源投入や人材確保、人材・ノウハウ・情報等の共有による課題解決に対応した取組を支援することで、博物館の機能強化を推進すること
を目的としている。
・まとめ
博物館・美術館に行くことは趣味の1つという認識があり、美術品鑑賞などが趣味でない人は自発的に訪れることはあまりないと思う。しかし、知らない文化・芸術に触れることは学びになるし、視野の拡大や価値観を広げる良い手段であるので、気軽に来場可能なデジタルミュージアムが広まれば興味を持つ人も増え、ミュージアムの活性化に繋がると思われる。