新BIS規制(自己資本比率規制)
統合リスク管理システム経緯
新BIS規制により銀行健全化の指標「自己資本比率」の考え方が変更になった。
そもそも貸し出し額にリスクの概念が必要ではないか。
VaR:信用リスクを取り入れた、ROA→RAROA、ROE→RAROC の指標へ。
新BIS規制(自己資本比率規制)
銀行の経営が健全かどうかを示す「自己資本比率」を算出する国際ルール「BIS規制」
が、2006年末から大幅に変わる。
「新BIS規制」の詳細は25日に発表されるが、不良債権処理を進めた銀行ほど健全度が高まるのが特徴で、銀行に経営健全化に向けた取り組みを促す内容になっている。
国際業務を営む銀行の自己資本比率は8%以上・・・BIS規制
日本は、国内業務だけを行う銀行は4%以上とする独自の規制
BIS規制からの変更点
自己資本比率の分母となる「信用リスク」の算出の際に、不良債権処理の状況を反映させ
たことが変更点。
企業向けの融資はこれまで、不良債権は引き当てにかかわらず融資額の全額が分母に算入
されていた。しかし、新規制では、不良債権は引当率が高い(不良債権処理が進んでいる
)ほど、分母に算入する額が小さくなる。その分、自己資本比率が高まるわけで、不良債
権処理への取り組みが加速されるとみられる。
用語解説
・自己資本比率(%)
貸借対照表は「資産=負債+資本金」資産=総資本
自己資本・・・平たく株式(株主からの出資)
他人資本・・・平たく銀行などからの借金
自己資本比率=自己資本/総資本
・ROA:総資産利益率(Return On Assets)
当期純利益/総資産
→資産をどれだけ活用して利益をあげているか
・ROE:株主資本利益率(Return On Equity)
当期純利益/株主資本
→株主資本をどれだけ活用して利益をあげているか
・RAROA:リスク調整後収益率 (Risk Adjusted Return On Asset)
すなわちリスク調整後収益額/与信残高
→資産をどれだけ効率的に活用して利益をあげているか。
・RAROC:リスク調整後資本収益率 (RAROC: Risk Adjusted Return On Capital)
すなわちリスク調整後収益額/所要自己資本
→株主資本をどれだけ効率的に活用して利益をあげているか。
・EVA:経済的付加価値(economic value added)
(税引き後営業利益)?(投下資本×加重平均資本コスト)
→一定期間の投資資本に対し、どのくらい利益を上げたか。
・VaR:信用リスク(Value at Risk)
「EVA」は、米スターン・スチュワート社の商標登録となっている為、名前を変えたのでは
ないか。