AT&T、5G商用サービスを2018年末に開始へ

米AT&Tは2018年末までの5Gサービス導入をはじめとする、同社2018年事業計画の一部をニュースリリースサイトに公開した。
2017年12月末に標準化仕様がまとまったばかりの3GPP 5G NRに基づく5Gサービスを提供する。また、5G技術を使った、各種産業界の事業改革と市場開拓を支援する様々なトライアルも続けていくとしている。

引用:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2546027009012018000000/

─ YODOQの見方───────────────────────────

5G通信とは

第5世代移動通信システム(5G)は、今、規格の標準化が進められている次世代の通信技術だ。まず、過去の変遷を振り返っておくと、日本でアナログ方式の携帯電話が始まったのは1979年のこと。このアナログ方式を1G(第1世代)とし、1993年のデジタル方式を採る2G(第2世代)のモバイル通信サービスの登場で携帯電話はサービスとしてスタートする。音声に加え、メールやネットも携帯電話から利用できるようになった。
ただ、音声通話の音質は悪く、スピードも9.6kbpsと、データ量の多い情報を扱うには限界があった。携帯電話が情報通信サービスとして本格化するには、3Gの登場まで待たねばならなかった。3Gでモバイルブロードバンド時代がやってきて、高速・大容量のデータ通信が可能となったのだ。コンテンツが一気にリッチ化し、ユーザーも広がった。スマートフォンやタブレットなど、新たなデバイスも現れた。
その後、高速・大容量化を求める流れは加速。4Gが登場して、現在はストレスなく動画コンテンツやゲームを楽しめるようになっている。こうした流れは、スマートフォンの普及に大きく影響したといえる。
5Gの登場を携帯電話サービスの進化の流れの中でとらえてしまうと、その真の価値を見誤ることになる。3G、4Gと来て5Gなので、その延長で、より高速化・大容量化を加速するものと考えてしまうが、実はそれだけではなく、5Gは「IoTの普及に必須となるインフラ技術」といわれている。なぜIotが普及によって5Gが必要となるのだろうか。米EMC、IDC共同調査によると2015年に通信されたデータ量はおよそ6ZB(zettabyte;1ゼタバイト=2の70乗バイト)。それが、2020年には7倍の44ZBになると言われている。
IoTが普及し、情報端末だけではなく、あらゆるものがネットワークにつながるようになると7倍もの量のデータが通信されるわけで、当然それだけ高速なデータ通信、
インフラが必要になる。さらに、IoTでいろいろなものがつながってくる。現状、3G/4Gで接続できる端末台数は約150億台と試算されている。しかし、もうすでに携帯電話は世界で約90億台。(米シスコが出している予測では、全世界のモバイル端末の数は2014年に73億、2015年には79億にまで達し、2020年までに116億までに増加するという。 )それ以上、IoTで接続したい機器が増えていくと、あっという間に今のインフラではつなぎきれないところまでいってしまう。そこで必要になるのが「5G」ということなのである。

引用:5G(第5世代通信)を基礎から解説、通信の速度や用途は今後どう変わるのか