企業向け社内設置型「ヘルシースナッキングスタンド」の本格導入開始
有機食品メーカーの株式会社ブラウンシュガーファーストが食品ロス問題を商売で解決する事業の一環として『HEALTHY OFFICE SNACKING(ヘルシーオフィススナッキング)』というサービスを6月1日に開始し、導入企業を募集しています。
賞味期限までの日にちが30日をきったり、食品流通での商習慣となっている「1/3ルール」などで廃棄されてしまうオーガニック・ナチュラル食品を契約しているオフィスにまとめて届けるというサービスです。従業員は社内に設置されたスタンドから、通常よりは安くなったオーガニックのおやつをQR決済システムで手軽に購入できるというものです。
引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000019123.html
─ YODOQの見方───────────────────────────
この事業は食料廃棄削減を目的とした『#食べ物を棄てない日本計画』というプロジェクトの一環で始まったものです。
現在、日本の食品ロス(食べられるにもかかわらず廃棄されてしまう食品)は、646万tにもなり、世界全体の食料援助量である約320万tの2倍になっています。「1/3ルール」などの商習慣だけでなく、需要と供給のバランスが悪かったり見た目の悪さだけで廃棄されてしまうなど、色々な問題が考えられています。企業側での食品ロス削減の取り組みとして、容器包装に長期保存を可能にし劣化を防ぐ工夫をしたり、「フードバンク」という企業や農家からの寄付を受けて食品が必要な施設などに提供するということも行われています。
世界でも様々な対策がとられていて、アメリカではレストランでの食べ残しを持ち帰ることが一般化してきています。フランスでは「食品廃棄禁止法」が施行され、売れ残りや賞味期限切れの食品を廃棄せずに、ボランティア団体に寄付するよう義務づけられました。また、スペインでは「連帯冷蔵庫」を設置し余剰食品や賞味期限の近づいた食品が貧困者を救うツールとなっています。日本でも賞味期限の近づいた食品を販売するサイトが運営されています。食品ロスは企業側の問題だけでなく一般消費者の側でも安いからと消費できない量の食品を買ったり、外食するときも全部食べられるかを考えずに注文して結果残してしまうなど食品を無駄にしています。普段の何気ない行為や身近なことから意識していくことで少しでも食品ロスを削減していければと思います。