ベーシックインカムついて

昨今よく耳にするベーシックインカムという言葉ですが、いまひとつ内容が分からなかったので調べてみました。

ベーシックインカムとは、政府が国民の生活を最低限保障するため、年齢・性別等に関係なく、一律で現金を給付する仕組みのことです。
日本における現行の社会保障制度は、何か特定の事情が発生したときに給付される形で実現されています。健常で労働が可能な人は、基本的に社会保障制度の給付対象にはなりません。例えば65歳を迎えると年金が、失業すれば失業保険が、生活できない人には生活保護があります。病気になると、健康保険から大部分の医療費が給付されるのも、社会保障制度の一環です。このように、社会保障制度は特定の事情が生じて、生活に支障が出る、または負担が大きいときに補完する役割を持っており、誰もが平等に給付を受けられる制度ではありません。
ベーシックインカムは、これらの事情は一切考慮されず全ての人が平等に給付を受けられる制度になっています。
このようなことが世界的に言われ出した背景は、現在起きている格差の広がりや社会保障の行き詰まり、暮らしの安心が揺らいでいるという危機感があります。また、将来AIに仕事を奪われるのではないかという懸念がある、とも言われています。

参考:https://fincle.jp/tax/basic-income-1#i-4

─ YODOQの見方───────────────────────────

では、私たちの暮らしはどうなるのでしょうか。
まずいくら支給されるのか。諸説ありますが、7万円程度が想定されているようです。フィンランドでのベーシックインカムの実験でも同等の額が支給されているそうです。
では、次に現在の社会保障がとうなっていくのかについて調べてみました。
●医療費
少子高齢化などの影響で日本全体の医療費も高くなっている傾向があり、財源確保のために保険料が上がったり、自己負担率があがったりという影響は考えられると言われています。
●年金
現状の制度による年金は高齢化に従っていずれ枯渇するといわれており、この現状を打開するために、年金制度を廃止してベーシックインカムに置き換えるという考え方が多いようです。ちなみに今現在の年金の平均受給額は、14.5万/月で、ここからは大幅に減額してしまいます。
●生活保障
現在、大阪市では、ひとりと家族では違ってくるのですが、ひとりの場合、40代で80,000+アパート代 60代では 70,000+アパート代 となっており、こちらも減額になります。
●財源
年金の一部や失業手当、生活保護など、現在の社会保障費をカットすることで、30兆円を捻出し、残りの70兆円は、所得への課税を20%増やすことで賄うとしています。

では、世界の状況はどうなっているのでしょうか。
地域レベルでのベーシックインカムの導入を行なっている地域としてはオランダのユトレヒト、カリフォルニアのオークランド、アラスカ州、カナダのオンタリオ州があります。国家レベルでは、フィンランドにおいて2017年から実験導入が行なわれています。スイスでは2016国民投票が行われて否決されました。

今回、調べた限りではどうやら何も決まっておらず、まだ暗中模索のようです。しかし、わが国だけではなく世界中で、貧富の格差をなくし、公平な社会を作ろうとしているらしい、ということはわかりました。
さて、皆さんはベーシックインカムの導入、どう思われますか?

参考1:医療費について

参考2:年金について

参考3:生活保障について