WHO、「ゲーム障害」を疾病と認定
世界保健機構(WHO)によって「ゲーム障害」という新たな疾病が認定され、国際疾病分類の最新版に加えられた。
主要な兆候は以下の3つ。
1.ゲームをすることへの抑止力の欠如(開始、頻度、熱中度、継続時間、終了、環境、など)
2.ゲームの優先度が、他の生活上の興味や日々の活動を上回る。
3.悪影響が見られるにもかかわらずゲームへの没頭が継続あるいは激化する。普遍的症状であるかのように思われるかもしれないが、WHOの定義によるゲーム障害の有病率は「極めて低い」と同機構は指摘する。
─ YODOQの見方───────────────────────────
「ゲーム障害」という名称の疾病が認定されたというだけで、ゲーム自体に対する有害性が指摘されたというものではありません。
アルコール依存症、ギャンブル依存症と同じように、ゲームそのものが問題というわけではなく、ゲームによって生じる症状が問題となります。
ゲーム産業は、近年ではeスポーツとして捉えられオリンピックの協議種目として検討されるほどの重要な産業となっています。今回のような発表を「ゲーム障害」⇒「ゲームは悪い」と受取ってしまうと、ゲーム産業へのイメージ低下に繋がりかねません。
実際にゲーム障害として判定が下されるのは、学校や仕事に行かずゲームをし続ける、またその問題を自覚しているのにこの状態が12ヶ月続くというようなケースとなるそうで、1日数時間や数日ゲームに没頭するだけではこの障害には該当しません。
具体的な症状の定義や実態把握、また予防法や治療法が確立されることによりゲーム障害への正しい理解が深められることが期待されます。