米国のGAFAを成功に導いたファイナンス思考経営の共通点
4社の頭文字から“GAFA”とも呼ばれる米国の代表的な成長企業(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)がそれぞれ成功した裏には、ファイナンス思考の経営がありました。
これらの企業の成功には共通項があると言います。サービスが注目されることが多いですが、その裏には成長の為にとった大胆な意思決定と財務戦略がありファイナンス思考に裏打ちされた行動があった。例えばアマゾンはもともとEC事業として書籍を販売することから始まったことは誰もが知っているが、これまで創業以来、多額の赤字を計上しながらビジネスを拡大し続けています。
クラウドコンピューティングサービスであるAWS(アマゾン・ウェブサービス)では競合他社がまねできないレベルの価格で提供することで他社の参入障壁を高め、一気にユーザを勝ち取りました。フェイスブックも同様に将来の成長に向けた果敢な投資を行い、長期的な視点でのM&Aを積極的に行ってきた。一般向けのインターネットサービスなのでどうしてもすぐに飽きられてしまい流行り廃りに影響されてしまう。例えばインスタグラムが現れた際、たった13人だった時に10億ドル(約800億円)で買収するという当時は不可解に思われる買収だったようですが、このような自身を脅かす可能性のあるサービスを自社のものへと取り込む戦略が功を奏してこれまで成長を続けてきました。
このようにGAFAにはファイナンス思考としての共通点を見ることができる。
・短期的な赤字を気にしない。
・優位性を確保する為その時できる大規模な投資を行う。
・投資戦略が長期的視点による
これらの点により投資家の信頼を獲得し、時価総額を増大させる結果となった。
引用:https://diamond.jp/articles/-/175269
─ YODOQの見方───────────────────────────
GAFA(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)について取り上げたが、これらの企業が世の中に与えた影響について調べてみた。
■Google(グーグル)
一言でGoogleが変えたものを表現すれば、あらゆるデータにアクセスする為の入口を作った存在であると言えると考える。それまで人間は情報を仕入れる為には人に聞いたり、本を読んだり、テレビを見たりとあらゆる手段でデータへアクセスする必要があった。それを検索窓へキーワードを入れるだけで、あらゆる答えを導き出してくれる。参考サイトの言葉を借りれば、電子世界における百目の巨人(ギリシャ神話のアルゴスという巨人。100の目を持っていてなんでも見通している。)という表現をしている通り、人は皆なにかを知りたいと思えばまずキーワードを入力するようになっている。
今後は10億台以上のAndroidデバイスが稼働するなかで様々なデータを取得し、パーソナルデータを支配する企業となっていく。
参考:https://japan.cnet.com/article/35037874/
■Apple(アップル)
iPhoneが登場する前、テクノロジー業界の人が心配していたのが「デジタルデバイド」の進行だ。インターネット普及により情報格差が生まれる懸念があった。iPhoneはインターネット所有コストを一気に低下させた。スマートデバイスの普及以後、インターネット人口は年間、数千万人ペースで増えている。そのほとんどはパソコンではなく、スマートデバイスを使ってインターネットデビューを飾っている。スマートデバイスがなければInstagramやEvernote、LINE、WhatsApp、そしてその他200万本近いアプリはこの世に存在していなかったといえる。
参考:http://nobi.com/jp/entry-1243.html
■Facebook(フェイスブック)
FBは人との交流の在り方、プライバシーへの考え方を大きく変えた。疎遠になっていた人同士を結びつけ、友達の概念を大きく変えた。人は友達とリアルで会うことを好まなくなってきた。米非営利団体コモン・センス・メディアの調査によると、2012年には13~17歳の約半数が友人とは実際に会って話すことを好んだが、その比率は今日32%に下がり、35%は会うより携帯メールによる交流を好むという。
またネガティブな面では、FBに費やす時間が長い人ほど、他人は自分より恵まれていて、人生は不公平だと考える傾向にあるとする研究結果もある。良くも悪くも社会におけるコミュニケーションを変えた企業は他にはないのではないか。
参考:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40918800V00C19A2TCR000/
■Amazon(アマゾン)
販売・物流の常識を大きく変化させた。アマゾンでは「地球上で最もお客さまを大切にすること」、「地球上で最も豊富な品揃え」をビジョンとして掲げている。だからある意味、「売れるかどうか」、「採算が取れるか」に関係なく、品揃えは日々追加され、現在のところ、数億アイテムを数える。日本のECでそこまでのレベルで対応できているところはない。
ECではもともとすぐに届かないことが常識だったが、1時間以内配送で知られる「Prime Now」(プライムナウ)が出現しECの常識を変えた。アマゾンならどんな商品でもあり、最も安く、すぐに届く、しかも無料で。となればアマゾン以外の他の選択肢は必要なくなる世界がきてしまうかもしれない。
参考:https://mag.sendenkaigi.com/senden/201704/amazon-study/010204.php