DeNAのタクシーアプリ「MOV」が大阪でサービス開始
DeNAはタクシーアプリ「MOV」のサービスを7/6から大阪・京都で開始した。「タクベル」から名称を改め、関東を中心にサービスを行ってきたが今回は関西でのサービス提供を開始。地下鉄車内の広告、初回500円クーポンの配布などの宣伝を行っている。
競合するタクシー配車サービスとしてはタクシー会社発信のJapanタクシー、中国系のDiDi、米国のライドシェアが日本式に形を変えたUberなどがある。
次世代タクシー配車アプリ モブ登場
JapanTaxi、MOV、DiDi、S.RIDE。タクシー配車アプリの違いはどこに?
─ YODOQの見方───────────────────────────
DeNAは多数の事業を抱える多角経営をしているが、長期経営方針としてAIを活用していく方針を打ち出しています。
ビジネス+IT DeNAが見据える「AIカンパニー」への道筋とその体制
今後AIの活用で配車スピードなどのユーザー利便性を高め、シェアを伸ばしていく狙いがあるとみられます。大阪ではタクシー会社3社のみと提携してサービスを開始するようです。
大阪でのMOVのライバルにはどのようなサービスがあるのか?独自の視点で分析してみました。
JapanTaxi
もともとは日本交通が配車アプリとして作成。2011年から提供を開始しており、一番の老舗といえそうです。
タクシー会社由来であること、サービス開始が早かったことから車両を提供する会社も多く、現時点で車両数やサービス地域の規模が大きいです。日本全国をカバーしていることや、決済手段が豊富な事を前面に売り出しています。
MKタクシー
京都が本拠地のタクシー会社によるスマホアプリ。関西では大手だが、自社の車両を配車する仕組みとして開発されており、固定客が電話の代わりに利用するといった形態が想定されます。
Uber
本家アメリカではすっかり定着したライドシェアのサービスは、日本では「白タク行為」として実現できず、姿を変えた事業を行っています。大阪ではメジャーなタクシー会社「未来都」と提携して事業を展開しています。
ITメディア 大阪にもUberがやってきた
「未来都」のタクシーはJapanTaxiにも対応しています。
未来都 タクシーアプリ
配車や支払いの利便性を提供し、乗客を確保するいっぽうで、対応する車両数を確保しなければシェアを拡大することは難しいです。タクシー会社にとっても空車時間を減らして回転をよくすれば売上、生産性の向上が見込めます。
MOVが今後提供する、「AIによるMaaSサービス」がこの先、乗客とタクシー会社の両者にどこまで受け入れられるかに注目したいと思います。
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■備考
英国発のタクシー配車サービスHAILOは2013年~2015年に大阪でサービスを提供していたこともありますが、現在は撤退しています。
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