20年の時を経て、動き出す未来への挑戦
共感する対話エンジン「ロボット言語」の共同開発プロジェクトを開始!~シーマン誕生から20年~
「ロボティクスで、世界をユカイに。」を掲げ、コミュニケーションロボットなどを企画・開発・販売するユカイ工学株式会社と、AI会話エンジン開発の先駆者・斎藤由多加氏が代表である、日本語の口語ベースの人工会話エンジンを開発するベンチャー企業であるシーマン人工知能研究所は、来るべきロボティクス時代に向けて業務提携することを発表しました。
両社は、下記の業務で協働する。
・共感する対話エンジン「ロボット言語」の共同開発
・ユカイ工学による、「日本語会話生成エンジン」(シーマン人工知能研究所、2020年リリース予定)の販売代理店事業の展開■ 共感する対話エンジン「ロボット言語」の開発
業務提携の一点は、2020年初旬のサービス開始を目指してユカイ工学が開発を進めている次世代版コミュニケーションロボット「BOCCO emo」上で動作する対話エンジン「ロボット言語」の両社での共同開発です。これは、ゲーム「シーマン」の発売二十周年を記念して両社が決定したもので(「シーマン」は1999年7月29日発売)、シーマン人工知能研究所のクリエーターがエンターテイメント性の高い会話開発のノウハウを、次世代ロボット「BOCCO emo」に生かしていくというものです。
基礎技術としての音声認識技術は確立され、マーケットも成熟しつつあります。しかし、それを搭載した対話エンジンと実世界での人と人とのコミュニケーションを比べた時、今なお大きな隔たりがあります。
この度、シーマン人工知能研究所とユカイ工学では、「共感」を一つのキーワードとして、対話エンジン、デバイス、ユーザ体験のアップグレードに挑むとのこと。■ シーマンの「日本語会話生成エンジン」販売代理店業務の展開
シーマン人工知能研究所が発表する「日本語会話生成エンジン」を、ユカイ工学が販売していく代理店事業展開を予定しています。シーマン人工知能研究所が2017年から開発している「オギルビー」という名称の自律型会話エンジンを、ロボット以外の様々な機器にライセンス提供してゆくもので、同製品をユカイ工学株式会社が培ってきたマーケティング網に乗せていくという共同事業です。
シーマン人工知能研究所がソフトウェアを開発するのに対し、ユカイ工学株式会社がハードウェアの企業であることが両社の機会創造と領域拡大を期待しての事業展開となります。
引用:<PR TIMES>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000089.000015618.html
─ YODOQの見方───────────────────────────
ロボット対話の現状と今後について、考えてみました。
現状は、人からの命令によるInputの音声を認識・解釈し、その文章からキーワードを拾い上げ、キーワードに該当する回答を返すというものがほとんどで、スマートスピーカーなどは一問一答で会話を返したり、音楽を再生したりなど、会話のキャッチボールとまではいかないものが多いです。
ペッパー君などのロボットも現在はかなり進化はしてきていますが、キーワードからAIが会話の内容を分析し、シナリオに当てはめた回答をしたり、その続きの会話を想定したシナリオを用意することで会話がようやく10回程度キャッチボール出来るようになってきたようです。
AI(深層ニュートラルネットワーク)の技術先進もさることながら、そのキーワードとシナリオを膨大に準備することで会話が続くようになって来たと思います。
そこから更なる進歩を遂げるには、新たな要素をとり入れていくしかないのではと個人的にも感じます。
シーマン人工知能研究所とユカイ工学の掲げている「共感」というキーワードがロボット対話の世界で、どれだけ新たなモノを生み出してくれるのか期待したいと思います。
また、アンドロイドの技術でも使われているマルチモーダルとよばれる表情やジェスチャーなどの視覚や嗅覚など人間の五感と同じような認識技術が発展することで、人間に近い対話を行う為の情報が更に得られるようになってきます。
それらの膨大な情報を扱う為の通信技術やハードウェア性能が求められ、それもまた、5GやCPU処理性能の向上として日々進化していくことでしょう。
一番の課題はそのデータを準備し、扱い、テストする私たち人間の技術者がどこまで進歩出来るのかということだと思います。
参考:<FNNニュース>
https://www.fnn.jp/posts/00044808HDK/201904181930_FNNjpeditorsroom_HDK