リツイートが罪に

茨木県の常磐自動車道で危険なあおり運転の末、24歳の男性を殴りけがをさせた疑いで指名手配されていた宮崎文夫容疑者が18日に逮捕された。同日逮捕された交際相手の喜本奈津子容疑者が車から降りて、宮崎容疑者が暴行する様子を携帯電話で撮影していた様子が、テレビなどで流され、話題となった。
宮崎容疑者は16日に指名手配されたが、喜本容疑者の氏名はこの段階では公表されていなかった。その結果、全く関係のない別の女性が「ガラケー女」だというデマ情報がインターネット上で広がることとなった。標的となった女性は、これを受けてデマが広まった翌日18日に自身が代表が務める会社のホームページに弁護士名で声明を出し、「虚偽の情報を広める者には法的措置を検討する」と警告し、また23日、弁護士とともに会見し、デマ情報を投稿した人たちの法的措置を追求する方針を明らかにした。
弁護士は、最初にデマ情報を公表した人だけでなく、不適切な言葉で拡散した人や、インターネット上のまとめサイトの運営者らも責任が極めて重いと指摘。今後は、発信者の情報開示をツイッター社などに求め、特定できれば損害賠償を求める訴訟に踏み切る方針を表明、名誉棄損罪での刑事告訴も検討するとのことだ。

引用:https://www.asahi.com/articles/ASM8R3JY7M8RUTIL00B.html

─ YODOQの見方───────────────────────────

今回のポイントとなるのは、デマを拡散(Twitterでのリツイート)した人、デマを掲載したまとめサイトの運営者に対しても、法的措置を追求するという点。

実際にリツイートが名誉棄損として認められた判例も多くあり、以前テレビ番組「行列のできる法律相談所」でもリツイートが名誉棄損になるととり上げられていた。

参考:https://www.ntv.co.jp/horitsu/articles/21bt07fo2x1flicj4x.html

まとめサイトに関しても、名誉棄損となった判例があり、この裁判ではまとめサイトの運営者に対して200万円の支払いを命じる判決が下った。

参考:https://mainichi.jp/articles/20181213/ddn/041/040/018000c

しかし、Twitterのリツイートに関しては全てを特定するのは難しいのではないかという意見もある。

参考:https://news.livedoor.com/article/detail/16956011/

この記事で小沢弁護士は「責任追及をする手段として、自分の力で弁護士を使うにしても、まず(相手を)特定しなければならない。その特定をする手段、法律としてあるのが『プロバイダー責任制限法』。もともとネット掲示板での誹謗中傷を意識しているものなので、今のSNS時代に必ずしもマッチしていない。ネット掲示板だと書かれた時のアクセスログを取っているが、SNSではログイン・ログアウトの時しか取っておらず、投稿したときのものはどうするの?という話にもなる。携帯電話に関してはログが3か月で消えるので、それを超えると為す術はない。根本的なところを何とかしてくれないと、被害は広がっていく一方」と懸念を示している。