iPhoneでマイナンバーカード読み取り、ログインして行政手続き
11月5日、マイナンバー制度のポータルサイト「マイナポータル」の利用者登録やログイン、オンライン申請の電子署名、自身の個人情報の確認、e-Taxを使った確定申告等の外部サイトとの連携機能をiPhoneで行えるようになった。iPhoneの対応で、今まで対応していたAndroidスマートフォンに加え、iOS13.1以上をインストールしたiPhone7以降のモデルでも「マイナポータル」を使えるようになった。
引用:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1911/05/news087.html
─ YODOQの見方───────────────────────────
主にマイナンバーカードの交付枚数率を中心に調べてみた。
マイナンバーカードの交付自体は平成28年1月から開始している。また、総務省は平成29年3月8日から約100日おきにマイナンバーカードの交付状況を公開している。公開されている交付状況によると、全国区での人口に対するマイナンバーカード交付枚数率の期間ごとの推移は0.5~0.8%ずつ上がってきていますが、最新のものである令和元年9月16日の交付枚数率は4.0%となっており、まだまだマイナンバーカードの普及は進んでいないことがわかる。
マイナンバー制度の導入目的は、「国民の利便性向上、行政の効率化、公平・公正な社会の実現」となっている。しかし、最新の交付枚数率を見る限りでは、目的を十全に果たしているとは言いにくい。現状を好転させるためのアプローチの一環としてあるのが、記事にとり上げられていたマイナンバー制度のポータルサイト「マイナポータル」と考えられる。
しかし、「マイナポータル」の存在がマイナンバーカードの交付枚数率の急激な上昇につながるとは考えにくい。というのも、「マイナポータル」自体は平成29年11月13日に本格運用を開始したものの、それ以降の交付状況を見ても全国区の交付枚数率の上り幅はあまり変わっていないからだ。また、マイナンバーに個人情報を紐づけることに危機感を覚える、マイナンバーカードが無ければできないことがある訳ではないので別になくてもいいといった理由でマイナンバーカードを作らないという人が多い一方で、「マイナポータル」の存在はそのどちらの理由も解消できていない。
結果、今回iPhoneに対応したからと言って便利にはなったものの、マイナンバーカードの普及にはそこまで貢献せず「便利なもの」止まりになると思われる。マイナンバーカードの普及にはまだまだ時間がかかると思われる。
参考:交付状況
http://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/index.html#kouhu
参考:マイナンバーカードの交付開始時期
http://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/03.html#card
参考:「マイナポータル」本格運用開始時期
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kanbo07_02000001.html