トレカ市場の再興
LINEは8月19日、デジタルデータを“トレーディングカード”として購入できるプラットフォーム「VVID」(ビビッド)の提供を始めた。まず「ビックリマン」「スヌーピー」などのキャラクターや、アイドルグループ「でんぱ組.inc」のカードを販売。秋には、アイドルグループ「HKT48」「NGT48」のカードを発売する。
VVIDは、アニメや漫画のワンシーンを切り取ったカードや、アイドルが自宅で撮影した動画など、デジタルの特性を活かした限定コンテンツを“デジタルトレカ”として購入できるサービス。
カードを表示したスマホの画面を指で擦ることで隠れていた動画や画像が見られたり、スマホを傾けることで背景がキラキラ光ったりする、デジタルならではの仕掛けも用意した。
集めたデジタルトレカをファン同士でトレード(転売)することも可能。カードにはシリアルナンバーが登録されており、希少ナンバーのカードやレアカードをストアで手に入れることもできる。
[引用]『LINEのデジタルトレカ「VVID」開始 まず「ビックリマン」など、秋には「HKT48」「NGT48」』ITmediaNEWS 2020年8月20日付
─ YODOQの見方───────────────────────────
トレカ市場が最近また流行りだしているのか?と疑問に思い調査した。
トレカとはトレーディングカードの略。
複数枚のカードを用いて、カードの切り方、揃え方などで対戦するゲーム。
カードの強さだけでなく、絵柄やレア度などコレクター要素も持ち合わせている。
トレカは1900年代前半からの歴史を持ち、日本では野球チップスやビックリマンなどで認知された。
2006年頃から市場が大きくなり、2011年に市場規模約1000億円のピークを迎えた。一時は850億円程まで落ち込んだものの、2017年頃から再興の兆しを見せ、2019年には2011年を超える市場規模となった。
2011年のヒットは『遊☆戯☆王』『デュエル・マスターズ』の2強と言われているが、近年では、『ポケモンカード』が2強に追いつき追い抜く勢いである。
[参考]
visualizing.info 市場規模トレンド-トレーディングカードゲーム
また、2019年初頭に発表されたデータでは、「メルカリ」のカテゴリ別売上のうち、10代男性、20代男性はトレーディングカードが最も多い、という結果が出ている。
[参考]
『メルカリが年代・性別ごとの利用動向を調査 売上額は年代が上がるにつれ増加することが明らかに』MarkeZine 2019年2月1日付
新型コロナ禍は、TCG(トレーディングカードゲーム)のショップに深刻な影響を及ぼしている。
ショップ内でのカードの販売に加え、店内で対戦を行うためのスペースなどが設けられていることが営業が大きくなっている理由だ。
対面で行うカード対戦は濃厚接触に当たるため、自粛を選ばざるをえず、また、大きなトレカの大会などもその多くが中止となっている。
再興してきたトレカ市場も、オンライン化することでコロナ禍の影響が最小限になればよいと感じた。