コロナ禍でケンタッキーは利用倍増、12万のレシートから分析

ソフトブレーン・フィールドは9月7日、マルチプルID-POS購買理由データ「Point of Buy」を活用した「外食サービスの利用」に関する分析結果を発表した。
今回、利用が増えたといった内容のコメントが見られた外食チェーン5社「すき家(ゼンショーホールディングス)」・「ケンタッキーフライドチキン(日本KFCホールディングス)」・「丸亀正麺(トリドールホールディングス)」・「スシロー(あきんどスシロー)」「サイゼリヤ(サイゼリヤ)」を選び(レシート枚数順)、外食全体のレシートから5社利用のレシート出現率から分析を実施。調査期間は2020年2月~6月まで、利用した外食チェーン利用のレシートは合計12万694枚。
6月の出現率が最も高かったケンタッキーフライドチキンは、2月から5月における出現率が約3%台だったのに対し、6月はレシート枚数が754枚から1,596枚に上昇し、出現率が6%に増加した。
その理由として、「ケンタッキーのテイクアウトのシステムがしっかりしている(30代男性)」、「マクドナルドとケンタッキーのドライブスルーは接触が最小限なので利用が増えた(40代女性)」といった、ドライブスルーを含めたテイクアウトのオペレーションを挙げるコメントが寄せられているほか、在宅勤務中のランチ需要の拡大も好調な理由と考えられるという。
また、最もレシートが多かったすき家は、2月の出現率は7%台、3月は4%台に落ち込んだが、4月から6月にかけては6%台をキープし、特に緊急事態宣言中の4月は外出自粛などの制限がありながらも、前月から出現率の2%以上の上昇を見せた。

引用:9月7日のマイナビニュースの記事より

─ YODOQの見方───────────────────────────

この記事を読み外食全体のレシートから5社利用のレシート出現率という部分と、どのようにしてレシートのデータやコメントを集めているのかが気になり調査しました。
ソフトブレーンフィールドという企業が提供しているPoint of Buyデータベース(POB)というサービスでレシートのデータ、コメントを集めているようです。全国の消費者から実際に購入・利用したレシートを収集し、 ブランドカテゴリや利用サービス、実際の飲食店利用者ごとのレシート(利用証明として)を通して集計したマルチプルリテール購買データのデータベースとなっています。レシートのデータは従来ではposデータ、idPOSデータの2種類ありました。posデータは、例えば150円の牛乳が1本購入されたなどのデータが分かります。idPOSデータだと37歳・東京都在住の女性が商品Aを1つ〇〇円で購入したという、お客様ごとの行動がわかります。

一方でPOBデータの場合は37歳・東京都在住の女性が商品Aを1つ、〇〇円でチラシを見て安かったから購入したなど、お客様毎の購買動向と購買理由がわかります。データは「レシートで貯める」・「レシート de Ponta」・「レシーポ」会員の購買理由データから集計しており、企業はデータを購入することで、消費者行動を把握することができます。
これらのデータはレシートを撮ってアンケートなどに答えると報酬があるのと、例えば「レシートで貯める」というサービスは、クレジットカードのクレディセゾン会員向けのサービスとなっているため、本人認証度も高くとても正確なデータとなっています。

このようなレシートを提供するサービスは他社でも増加していますが、ソフトブレーンフィールドは8年前から行っていたようです。ただコロナ禍により店頭調査などが難しくなっている昨今、こういったデータベースを購入することで実際の店頭調査を行わずともリアルなお客様の意見や購買行動が大量に把握できるので、商品開発やサービスの改善に役立てることが可能です。その上、POBのデータは全データ開示なので自社内だけでなく、その後どこにで買い物をしているのかなども見ることができるのが特徴です。
また、POB会員になればレシートデータでポイントを得るだけでなく覆面調査の依頼や店内を回る依頼などがあり、自分の好きな時間に協力できるようなシステムとなっていることが、データの質を維持するためにもいい仕組みだと思います。

参考:マイナビニュース

参考:SOFTBRAIN FIELD co.,Ltd.