日本の性知識の現状と世界の性教育
モデルの益若つばさが6月9日、自身のインスタグラムを更新。避妊リング(ミレーナ)を子宮内に入れたことを報告し、自筆のイラスト付きで避妊リングについて説明した。避妊リングとは、子宮内に小さな避妊具を装着し、着床を防ぐ効果があるミレーナやノバTなどの総称。避妊効果だけではなく、月経困難症などにも効果がある。2014年から「過多月経」「月経困難症」の場合には、保険適用されるようになった。益若は「これがミレーナちゃんだ! 避妊リング(IUSミレーナ)を入れたことをYouTubeにアップしました コメント欄も合わせて読んでみてください!」とつづり、子宮にミレーナを装着したイラストなどを掲載。「ミレーナ経験された方やピルを飲んでいる方、身体に合わなかった方、出血が止まらなく断念した方、残念ながらまだ理解がないコメントの方の意見などもたくさん載っています」と、経験者の声が寄せられる一方で、理解のないコメントも多いことを残念がった。
そして、「避妊リングミレーナをした=コンドームをつけなくていいわけではないこと(性感染症はコンドームでないと防げません)」「避妊リング=一生妊娠しないことを選択した人ではないこと(病院で外せばまた元の状態に戻り妊娠が可能です)」「避妊だけではなく生理過多や生理痛、PMSの緩和など治療としての選択肢としてもあるということなども男性も含めて知ってるだけで今後選ぶものが増えて自分の身体を大切にするひとつのきっかけになるよね。私も全く知らなかったので知らない方と知っている方の情報交換場になるのはいいことだね!」と、男性も女性も知って欲しいと呼びかけた。
最後に、「みんなで色々なことが世代性別関係なくパートナー、友達、親子でもポジティブに話せるようになりますように」と願った。
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/dfa7504cb0573b5c68af6eadb517c7767e7208c7
─ YODOQの見方───────────────────────────
記事の中でもある通り日本は性に関する情報が話しづらい雰囲気があると感じ、ニュースなどを見ているとその背景には、日本はピルの服用率が低いことや、避妊具の薬局での取り扱いが認められていないことなどが取り上げられるので、話しづらい空気があるのには、日本全体として性に関する情報の理解度の低さが関係していると考え、日本でなぜ性に関する理解度が低いのか、その理由について外国との比較で調べた。
要因として考えられることは、日本の性教育の遅れがあげられる。日本は先進国に比べて性教育がかなり遅れており、先進国のほとんどの国では日本でいう園児の年齢から性教育を開始し、成長の段階に合わせて性教育をしていきます。内容も女性や男性といった性別の性の教育から、性暴力、LGBTなど幅広い観点から性教育を行っている。一方で、日本では小学生くらいの年齢で初潮や月経について学ぶ程度であり、あとは中学生から高校生という思春期真っただ中にからだの変化や妊娠・生命の誕生、性感染症といった最低限の知識を学ぶだけで終わっている。
外国の取り組みの例として、フィンランドでは1970年に法律で性教育が必修と定められており、性の多様性に加え、シングルマザーや男性同士のカップルといった家族の多様性、家庭内の男女平等などを、未就学児の段階から学ぶ。生殖のしくみや性交は主に中学校段階で教わるが、中学入学前でも『赤ちゃんはどうやってできるの』と聞かれれば、子どもの年齢に合った表現で教える。性教育で性交を教えることは避けられず、何歳までは教えてはいけないという決まりはない。積極的に正しい知識を教えることで、子供同士も性に関する話をすることが恥ずかしくない雰囲気があると言える。
幼いころから正しい性に関する情報と接する機会が少なく、その結果話しづらい空気があり、本当は知っていた方がいい情報が回ってこないという悪循環が日本には存在していると思われる。大人になり、著名人の発信などをきっかけにして再度、性や体に関することを考え直す機会を持つことも重要であると考える。
参考:https://cocoiro.me/article/54466
参考:https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/education/116/