24年問題、地方物流に試練

4月からトラック運転手の時間外労働に上限規制が課され、人手不足や物流停滞を招く「2024年問題」への懸念が高まっている。
対応の遅れも目立ち、特に首都圏などの大消費地から遠く輸送距離が長い地方にとっては試練となりそうだ。

4月1日から運転手の残業は年960時間まで、1日の拘束時間は最大15時間(現行16時間)に規制される。働き方改革の一環だが、運転手が1日で運べる距離が減り、遠隔地ほど輸送日数や人件費の増加につながる恐れがある。

野村総合研究所は昨年1月、30年の輸送力見通しを公表し、運転手不足により全国で35%の荷物が運べなくなると予測した。
特に東北は41%、四国40%、北海道と九州は39%が輸送できなくなるとしている。

人口減少に伴う人手不足も背景にあるが、運転手確保には運賃値上げによる賃金改善が必要。しかし、事業者の大半は中小零細で立場が弱く、荷主と協議すらできない場合も少なくない。

燃料費高騰も重しとなる中、廃業や長距離輸送撤退を決める事業者も出ている。九州トラック協会の馬渡雅敏会長は「運賃値上げに応じてもらわなければ、早晩誰も運ばなくなるかもしれない」と訴える。

引用:<Yahooニュース>

https://www.jiji.com/jc/article?k=2024032400232&g=ecohttps://hogehoge/

─ YODOQの見方───────────────────────────

24年問題を間近に迎えた今、荷主側と輸送側の中小企業の対策と現状を調べてみました。

全国の中小製造業(荷主側)、運送業(輸送業)に従事する人を対象に実施された「2024年問題に関する意識調査」では、2024年問題を知っているかの回答はいずれも80%以上あり、認知度は非常に高い。
一方で「知っている」という回答のうち「対策を考えている」という回答は荷主側では25.2%、輸送側では28.9%と、どちらも3割未満に留まっている。

荷主側で対策を考えていない理由を聞いてみると、「どこから手をつけて良いかわからない」「コスト面で苦しい」「対策部署が無い」が上位を占めている。
また、荷主側が影響を受けそうなこととしては、「輸送費の高騰」「発送~納品までのリードタイムの長期化」が上位となった。
輸送側でもこれらの回答は同様に多かったが、「人材が確保できない」が最多となっている。

荷主側と輸送側とで共通する課題認識はあるものの、影響を受けると想定される部分ではギャップがあった。

運送業界から荷主側に対する意見では、標準的な運賃等の収受や運送以外に発生する料金の収受を要望している。
特に立場の弱い中小のトラック事業者は今まで、受けざるを得なかったことができなくなる為、より深刻だと感じる。

一方で、関係者間の協力が上手くできている地域もあるようで、秋田県のトラック協会は、県や全国農業協同組合連合会、物流ITベンチャーと、首都圏市場へ青果輸送を効率化する実証実験を行い、パレット利用の徹底で手作業を減らすとともに、従来は運転手が1人で行ってきた集荷と幹線輸送を分離。複数の集荷場所から積み荷を集約するハブ拠点も設けた。
その結果、当社は平均15時間18分だった運転手の拘束時間を12時間25分に減らすことに成功したという。

中小企業の荷主や運送事業者だけで人材不足や輸送費の高騰問題を解決するのではなく、我々のようなIT企業が補助金や助成金の活用を促して、サポートできるようこれからも取り組んでいく必要があると感じました。

参考:<全日本トラック協会>

https://jta.or.jp/logistics2024-lp/

参考:<Yahooニュース>

https://news.yahoo.co.jp/articles/69d2fce1c271e2397a82978dbd52100da4a78010