CEATEC 2019開幕–20周年記念し自動運転走行や未来の社会を披露

「CEATEC 2019」が、千葉の幕張メッセで開幕した。
出展者数は787社/団体(2018年は725社/団体)。その内、海外からは25カ国/地域から250社(同19カ国/206社)が参加する。
「つながる社会、共創する未来」をテーマに、Society 5.0で実現する未来の社会を披露し、会期中16万人の来場を見込む。
2000年に「CEATEC JAPAN」としてスタートを切っており、2019年は20回目。これを迎えるにあたり、名称を「CEATEC」へと改めた。これには、国際社会に向けたメッセージをこめているという。出展数、小間数は2015年を底に、増加に転じており、2019年は2018年比で出展者数は8.6%増。出展小間数は18.8%増。ANAやYKK APなど新規企業が名を連ねているほか、スタートアップや大学の研究機関も170社/団体が参加している。

CEATEC 2019 総務大臣賞・経済産業大臣賞・部門賞・特別賞も、会期前日となる10月14日に決定された。総務大臣賞には富士通の「3Dセンシング/AIによる自動採点システム」、経済産業大臣賞には村田製作所の「業界最高水準の容量を持つ酸化物全固体電池」が受賞した。
ANAホールディングスの「アバター社会インフラ」は、特別賞としてSociety 5.0 TOWN賞を獲得している。

引用:<Cnet Japan>
https://japan.cnet.com/article/35143928/

─ YODOQの見方───────────────────────────

経済産業大臣賞を受賞した村田製作所の酸化物全固体電池に注目してみました。

小型かつ高エネルギー密度を実現し、過酷な環境下でも高いパフォーマンスを発揮し、これまで実現が難しかったウェアラブル機器のさらなる小型化や信頼性の向上が期待されます。
また、従来のリチウムイオン二次電池と比べ、優れた安全性・耐久性を実現しているため、特に高い安全性が要求され、長時間の利用が前提とされるワイヤレスイヤホンなどのヒアラブル機器や広がりをみせるIoT社会の多様なニーズに対応し、豊かな社会の実現に貢献することが期待されるというのが選評でした。

酸化物全固体電池について説明しておくと、一般的な電池で使用する電解液の代わりに、酸化物セラミックス系電解質を使用しており、「燃えない」「熱に強い」特性を有しています。
現在、様々な電源に使われるリチウムイオン電池は時々ニュースにもなっていますが、可燃性の有機電解液に起因して放電時等の発熱によって発煙・発火する危険性があります。その為、電解液の液漏れを防ぐための丈夫な容器が必要でしたが、固体になることで容器が必要無くなり、小型化や形状に縛りが無くなります。それによって、村田製作所が開発した製品は縦と横の寸法がそれぞれ5~10mm、高さが2~6mmと小型でかつ、容量は2mAh~25mAh(25℃)を実現しており、これまで公表されている全固体電池の1mAh以下と比べて格段に容量が大きいことが、この分野で革新的だったということで賞に選ばれたのだと思います。
この先、全固体電池はリチウムイオンに代わる電池として更に注目されることになるかと思います。

参考:<Yahoo!ニュース>
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191015-00000165-impress-ind