「瞳に映った景色」からアイドルの自宅を特定した男「驚愕の手口」
急速に進む携帯カメラの高解像度化。そのおかげで写真を撮影した本人が意図しない情報までもがそこに入り込むようになった。あっという間にあなたのすべてが晒される、そんな時代がやってきた。
犯人は、被害者の顔写真の瞳に映った風景から、その自宅の住所を割り出したというのだ。
被害者のツイートの中に、自宅近くの駅で撮られた顔写真があった。光の具合で瞳に駅の周囲の風景が反射し、写り込んでいた。
ツイッターの投稿から被害者が普段利用する路線名を把握していた加害者は、グーグルマップのストリートビューから特徴が似た駅を見つけ出した。
また、被害者がツイッターで配信した動画を見て、不動産サイトの内覧用映像や間取り図と突き合わせることで、具体的にどのマンションに住んでいるのか特定し、カーテンの位置や窓の光の差し方から、部屋の位置まで把握していた。
また、高解像度化が進んでいるのはスマホカメラだけではない。「顔認証システム」も高度化している。
中国の深センでは、歩行者の信号無視が常態化し、問題となっていました。そこで、自治体が監視カメラを設置し、信号無視した歩行者を録画し、モニターに違反者の顔を映し出す顔認証システムを採用しています。
日本ではジュンク堂書店などが、顔認識技術を用いた万引き抑止システムを採用しています。
─ YODOQの見方───────────────────────────
yodoqは2年前の大阪勧業展で、OMRONのヒューマンビジョンコンポを用いた「顔認証システム」のデモを行ないました。
しかし当時はそれほど普及することもなく、その製品も生産を中止してしまったという経緯があります。
そこで、その後顔認証システムはどうなっているのかについて調べてみました。
まず、顔認証システムの発展にとっては前向きな要素として冒頭記事でも紹介されていたスマホカメラの進化があります。
・画素数の進化
平均すると、ここ5年ぐらいはそれほど変化していませんでした。isightカメラが1,200万画素、faceカメラが700万画素といったところです。しかし突出して優れたものもあり、最近発売されたHUAWEI P30は、4,000万画素 + 1,600万画素 + 800万画素という高スペックで、ほぼプロが使う一眼レフと同じということです。
・多眼化
iphone11もそうですが、多くのスマホに広角+超広角+望遠という3つのレンズを持つようになりました。
・ソフトウェア
従来からの手振れ防止機能の進化や、AIを用いた被写体の自動認識機能なども用いられるようになってきています。
では、顔認証システムはどのような進化を遂げているのでしょうか。
ご存じのようにwindows10、iphoneX以降、一部のアンドロイドスマホには、ログインの承認機能としてすでに搭載されています。
・製品ソフト
大量に検索することができます。たとえばNECのNeoFace 顔認証システムは、サーバー、IPカメラ、ソフトウェアのセットを70万円代から提供していました。また、同じくNECのNeoFace Cloudでは、スマホでの顔認証とGPS連携、外出先からタイムカードの打刻をするというシステムを提案していました。
・API
我々開発者にって重要なAPIも多く提供されています。
メジャーなブランドでは、Microsoft Azure、cyber Linkが提供しており、フリー版も多く探すことができます。
yodoqが2年前にデモを行った頃は黎明期だったのかなと思います。そして、現在もそれほど出回っていないところを見ると、これからが旬の商材なのではとも思います。オリンピックに導入されるとも言われています。