本日は、『ビートたけしのTVタックル』『ビートたけしのTVタックル』に出演
しているジェフ・バーグランド氏の講演を聞きました。
日本人より日本人のことを知る人で、世界からの客観的な日本の魅力について話して
頂きました。
日本人は今でこそ海外にて活躍している人は多いですがまだまだ国際的にグローバル
に活動している人が少ない国なのか、自身の国の良さを理解できていないのかなと
思わせる講演でした。
彼は、1969年、40数年前に同志社大学に留学することから日本での生活が始りました。
ある意味私の先輩ですね。
その後結婚し、バーグランド薫夫人(同志社高校英語科講師)との間に健、龍之介、
漱石の3人の息子ができ、趣味は尺八、囲碁、少林寺拳法など様々なことに取り組ん
でいます。
京都在住39年、現在は、江戸時代後期に建てられた町家に暮らし、日本人以上に
日本の文化を愛する一人でもあります。
当時の日本での面白いエピソードを語ってくれました。
留学した当初は毎日勉強で寝る時間はいつも真夜中、日本で一緒に暮らしていた日本
の家族はいつもお風呂に入る時、「お先に」「お先に」といってお風呂に入ります。
その時彼は思ったそうです。「お先に」とはお風呂に入りますと言う意味だろう。
ある時、バスに乗ろうとした時、一緒に並んでいた老人が、「お先に」といってバス
に乗って行ったそうです。その時彼の頭に電球がともったように理解したそうです。
そのお婆さんは私を外国人と理解し、ジョークを言ったのだと・・・。
わかるでしょうか?
そう、お風呂に入ることを「お先に」と言うと理解していたバーグランド氏は、バス(bus)
と風呂(bath)をかけたジョークだと理解したそうです。
これは単なる笑い話ですが、こういうように取り違えをした背景として、アメリカ文化と
日本文化の違いがあることを話してくれました。
アメリカでは「お先に」=「before you」とは絶対に言わないそうです。
「後に」=「after you」としか言わないそうです。
基本は自分が先にという考えが文化(これを彼は「発信者責任文化」と呼んでいます。)
先に入ってあたりまえ、後に入るのがおもいやりになるそうです。
方や日本は、基本後に入るのが当たり前、先に入る時に思いやりを持って「お先に」と
言います。(これを彼は「受信者責任文化」と呼んでいます。)
そう、おわかりになるように日本は非常に相手のことを思いやる心が文化として備わっ
ている。たえず相手の気持ちを考える文化なのです。
別のことばで「和のこころ」と表現することもあります。
「発信者責任文化」の先には基本的に争いがつきものになってきますしかし、
「受信者責任文化」には自然と平和的考えば生きついています。
発信できないことをよく日本人はダメと表現されますが、本来非常に誇れることなの
だと思います。この文化を大切にしながらも、国際的に勝残って行ける発信力をもつ
ことが日本人として必要なことだと感じました。
我々の会社もその縮小版のように思います。お互いを気遣う心は持っています。
それを大切にしながら、発信していけるスキルを磨いていくことが必要だと切に思います。
さいごに彼の座右の銘「力いっぱい生きよう」という言葉、彼の背景を考えれば
重い言葉です。