ある知り合いの会社の経営理念を拝見しました。
仕事を通じて人間としての自分を磨く。
「亡己利他(もうこりた)」の精神が事業永続の秘訣と心得る。
弊社の企業理念とも繋がる内容で非常に興味深かったので紹介します。
みんなのために、お客様のために、と企業理念や、自身の思いとしてに
記載・利用している企業、人は多いですが、これにはより深く2つの段階
に分けられます。
「自身をなくして、他のためになることをしたい」
「自身を抑えて、他のためになることをしたい」
前者はいくら自身が死んでしまうとしても、その人はしたいことをしている
だけであって、自分を犠牲にしているという意識はありません。
後者は行動が自分のしたいことととは異なるが、そうすることが良いことだ
として、自分を犠牲にしているという意識をもって行動します。
自己実現理論(マズローの欲求段階説)に照らし合わせれば、
前者は、「承認(尊重)の欲求(esteem)」
後者は、「自己実現の欲求(self-actualization)」
に近いものなのだと思います。
後者であると、「がんばって、がんばって、他のためにしたが、あのひとは
お礼の一つも言わない」とか、「思うようにいかない」というような感情が
発生します。
どちらが良いとか悪いということではなく、人間としてどのようになりたいか、
目指すのかということで、「自分磨き」という言葉が、感銘を受けます。
「お客様のために」という前に、その業務に注力する行動自体を自分の喜び、
楽しみにもっていかないと、ほんとうに「お客様のために」なんてできっこ
ないと考えています。お客様からの感謝の言葉、信頼はそのおまけだと感じる
ことができれば、「亡己利他(もうこりた)」の精神に近づくことになるん
だろうと・・・。
マズローの欲求5段階説における
尊厳欲求は人から評価されたい貢献されたい欲求、
自己実現欲求は自身が求めるビジョンを実現したい欲求と理解しています。
ono さんのおっしゃるように、どちらが良いではなくて、これは価値観の違いと思ってます。
自分磨きという心の持ちようでありたいですね。