今日は同じようなテーマで、2つの心に残ることがありました。
1つ目は、撮りだめしていた「沈まぬ太陽」(主演:渡辺謙)を見たことと。
2つ目は、宋文洲さんのメルマガ「さようならのタイミング」を読んだことです。
どちらも人間の生き方について描かれたり、書かれたものでした。
内容としては、前者は会社としての考え方、あり方を問題にした映画であり、後者は、経営者としての引き際を問題にしたメルマガであり、内容としては全く違うものでした。
もともと私はサラリーマンとなり就職する際に、「できることなら会社につくして一生働けないか」と思っていました。
このように思い、会社に入社する方も結構いるのではないかと思います。
しかし、言葉としては矛盾していると思われるかもしれませんが、私は就職する際にやめるタイミングのことを考えていました。といっても色々な深い考えがあったわけではなく、単に、小さい頃に親が私に言った言葉でした。
「サラリーマンをやっていては家を維持できない。」と言われていました。
実家には多少広い土地があり、年間かなりの固定資産税を払う必要があります。
サラリーマンではそのお金は払えないでしょう。という理屈で私にそのような事を言ったようなのですが、金銭感覚も、サラリーマンの給料もわかっていなかった私にとっては少なからず人生を左右した言葉でした。
いまから考えると、サラリーマンでも払えないお金でもないような気がしますし、当初、思っていた、一生つくすという考え方が悪かったとも思えません。
そんな私も経営者をして8年がたとうとしています。今考えて、私がサラリーマンになっていたら、「沈まぬ太陽」で渡辺謙演じる恩地という人物に近い道を歩んでいたように思えて、引き込まれました。
映画にでてくるような誠実な人間とは違うし、長い年月を我慢できたかもわかりませんが、損得考えないで真っすぐ貫く所はいたいたしくも、感じる所がありました。
宋文洲さんの経営者の引き際について、これは経験もしていないし、引き際を考えるようになるかも想像もし難いですが、なんでも自分でやっちゃいがちな私にはのちのち可能性のあることです。
宋さんについてはメルマガしか知りませんが、書いていることは本当に共感のもてるディープな話しが多く、”きれいごと”の無い感じがします。特に人生観がほんとうに私の感覚に訴えるものがあります。
いつの時代にもその時代の自分の考え方に照らし合わせた問題が発生する。これはおそらく一生変わることの無い人類に与えられた試練なのでしょう。でもそのような試練を乗り越える中にはそれを支える人が存在します。それを唯一大切に誠実に答えていくことが重要なのだと感じました。
「沈まぬ太陽」4時間の長大作ですが、ぜひ見てほしい映画です。
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